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唐突に思い出す。


昔、飼っていた猫を轢き逃げされた事があります。

まだ小さい…子猫でした。
名前はチョビ。

小さいくせに生意気で、愛情の受け取り方を知らない子でした。

ほんの子猫の時分に母親に捨てられ、父の現場の屋根裏に取り残されていたのがチョビです。

その家の家主さんは、猫が大嫌いで、
屋根裏で鳴き、一向に出て行かない子猫に害虫と同じ扱いをしました。
屋根裏に殺虫剤を撒いたのです。

見兼ねた父が慌てて引き取った頃には喉をやられたのか掠れた低い声しか出なくなっていました。

その頃我が家では猫を二匹飼っていて、仲良くなれるか不安だったのですが、とりあえず家族に迎える事になりました。

小さな体に掠れた声。
でも元気いっぱいで、愛され方の不器用な子でした。

撫でられ、温もりに触れる事は大好きなのに、
大人しくしていられない。
触れて欲しいのに、噛んでしまう、そんな子でした。

けづくろいも上手くできなくて、見兼ねた先輩猫チャコがけづくろいを教えていました。

近くに寄って、自分のけづくろいを観せてやるんです。

するとチョビは少しづつ上達してゆきました。

そんな矢先でした。

冬だったように思います。

日が落ちて間もない頃、外に出た猫たちを呼びに出た母が道路ばたに横たわるチョビを見つけたのです。

慌てる母。

急いで家に連れ帰り家族を呼びました。

まだかすかに息があります。
しかし小さな体が受けたダメージは大きすぎました。
もう誰の目にもお別れの時が見えました。

母が抱えるチョビは痛みと恐怖にか恐ろしい表情で、可哀相で涙がこぼれました。

まだ生まれたばかりだったんです。
母親に捨てられ、住家をなくし、
やっとこれから幸せになるところだったんです。

悲しくて、怒りがこみあげます。


弱く呼吸するチョビを抱き、家族で撫でてやりました。

もう、そうする事しかできなかったんです。


するとチョビの強張った体は力が抜け、
恐怖に引きつった顔は、表情が和らいでゆきました。


こんなにも短い暮らしの中でも、私達は確かに家族だったんです。

ぬくもりがチョビを少しでも救ったと信じたい。
ひとり寂しく逝かせなくて、本当に良かった。


でも、もっと一緒に暮らしたかった。

そばにいて、チョビは少しづつ愛される事を覚えていったでしょう。
撫でる手は、敵ではなく温もりをくれるものだと知っただろうし、
生き物の傍らで眠る事ができなかった君もやがて温め合いながら眠る夜を知るはずだった。


小さな命が死んだ夜。
全部叶わないで消えてしまった。

 

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